反応が出るチラシの作り方|「何を載せないか」で成果が決まる理由

チラシに全部載せてはいけない|反応が上がる削り方 チラシノウハウ

こんにちは、コピーライティング専門会社・ワードメーカー株式会社の狩生です。

チラシの制作をお手伝いしていると、ほぼ100%の確率で同じことが起きます。

載せたい情報が、紙に入りきらないのです。

実績も、こだわりも、仕様も、料金も、地図も。どれも大事な情報です。削るなんてもったいない。そう思うのが自然だと思います。

ですが、反応が上がるチラシは例外なく「削られたチラシ」です。今回はその理由と、何から削るべきかをお伝えします。

大前提:チラシは「読まれない」ものとして作る

チラシは『読まれない』ものとして作る

いちばん最初に、いちばん受け入れがたい前提をお伝えします。

チラシは、基本的に読まれません。

ポストから玄関までの数メートル、あるいは手渡された数秒。勝負はそこで終わっています。読者はその間、文章を読んでいるのではなく、「自分に関係あるかどうか」を判定しているだけです。

関係あると判定されて、はじめて読まれます。関係ないと判定されれば、どれだけ良いことが書いてあっても1文字も読まれません。

ここを取り違えると、「もっと丁寧に説明すれば伝わるはずだ」という方向に進んでしまいます。実際には逆で、説明が増えるほど、判定にかかる時間が延びて、判定そのものを放棄されます。

わかりやすいのが、文字の強調です。全部を太字にすると、太字がないのと同じになります。すべてを目立たせようとした瞬間に、何も目立たなくなる。情報量もこれとまったく同じ構造です。

「読まれない前提で作る」とは、投げやりになることではありません。読まれなくても伝わる設計にする、という意味です。

チラシは玄関、ホームページは家の中

チラシからウェブサイトへつながる住まいの入口

役割を整理すると、こうなります。

チラシは玄関です。ホームページは家の中です。

玄関の役目は、「入ってみようかな」と思ってもらうことだけ。そこで家の全部を見せる必要はありません。

ところが多くのチラシは、玄関にタンスも冷蔵庫も本棚も置いてしまっています。物理的に通れないので、誰も上がってきません。

チラシの目的は「読み切ってもらうこと」ではなく、「次の行動を1つ起こしてもらうこと」です。電話をかける、QRコードを読み取る、名前を検索する、取っておく。このどれか1つが起きれば、そのチラシは成功です。

削る基準①:機能・仕様・説明は、真っ先に削る

ここが最重要です。最初に削るべきは、機能・仕様・説明の類です。

  • 製品の型番、寸法、素材、性能値
  • サービスの手順、工程、対応範囲の一覧
  • 「当社の技術は◯◯を採用しており……」という説明

作り手にとっては、ここがいちばん誇らしい部分です。時間もお金もかけてきた部分ですから、当然です。

しかし読み手は、その仕様が自分に何をもたらすのかを、まだ知りません。

有名なたとえがあります。
ドリルを買う人は、ドリルが欲しいのではなく、穴が欲しい。

「毎分◯回転の高トルクモーター搭載」と書かれても、伝わるのは「なんかすごそう」までです。「硬い壁でも、女性の力で穴があく」と書けば、はじめて自分ごとになります。

仕様は、興味を持った後に効いてくる情報です。順番としては、いちばん後ろ。紙面に入らないなら、迷わず削ってください。

削るときのコツは、仕様を消すのではなく「翻訳」することです。

仕様のまま(削る) 翻訳後(残す)
独自の◯◯工法を採用 工事期間が半分になります
最短翌営業日対応 明日の朝には手元に届きます
全◯項目の検査を実施 不良品が出た場合の原因まで追えます

同じ情報でも、片方は読まれず、片方は読まれます。

削る基準②:「伝えたいこと」と「知りたいこと」は違う

これが2つ目にして、本質です。

チラシに載せる情報を決めるとき、多くの会社は自分が伝えたい順に並べます。創業の想い、こだわり、技術の背景、業界の課題認識。

ですが、読み手が最初に知りたいのは、たいていこの3つだけです。

  1. これは自分に関係あるのか(誰向けか)
  2. 何をしてくれるのか(どんな困りごとが解決するのか)
  3. どのくらいの負担か(価格の目安・手間)

このどれにも答えていない情報は、どれだけ大事でも先頭には置けません。

初対面の人にいきなり職務経歴書を朗読されたら、誰でも困ります。相手が知りたいのは「あなたは誰で、私に何をしてくれる人なのか」であって、詳しい経緯はそのあとの話です。

「伝えたいこと」を捨てるわけではありません。順番を後ろに送るだけです。

紙面をつくるときは、こう問いかけてみてください。

この情報は、私が言いたいことか。それとも、相手が知りたいことか。

前者ばかりが並んでいたら、その時点で組み替えが必要です。

削る基準③:同じ役割の情報は、数を絞る

お客さまの声が10件あるとします。すべて素晴らしい内容でしょう。

しかし、信頼を得るという役割において、10件と3件の差はほとんどありません。むしろ10件並べると文字が小さくなり、結果的に1件も読まれないという事態が起きます。

推薦の声、実績一覧、対応メニュー。同じ役割の情報は「代表的なものを3つ」に絞る。残りはホームページへ回します。「全部見たい」という人は、必ず検索してくれます。

削る基準④:「今すぐの判断に不要な情報」は後回し

細かい料金表、詳細な仕様一覧、営業日カレンダー、アクセスの詳細。

これらは問い合わせる前ではなく、問い合わせた後に必要になる情報です。玄関ではなく、家の中に置いておけばいい。

チラシに残すべきは「だいたいこのくらいの価格帯です」という目安だけで十分です。

逆に、削ってはいけないもの

削る話ばかりしてきましたが、残すべき情報もはっきりしています。なかでも見落とされがちなのが、「誰がやるのか」です。

  • 代表者や担当者の顔写真
  • どんな経験を積んできた人なのかという信頼要素
  • 実際に対応する人の人柄が伝わる一文

もちろん、業種にもよりますが、これらは大事な要素です。

中小企業や個人事業では、商品そのものよりも「この人なら大丈夫そうだ」で決まる場面が非常に多くあります。特に、金額が大きいもの、体に関わるもの、家に入ってもらうものはその傾向が強くなります。

仕様は削っても、人は削らない。これが基本方針です。

削った情報は、捨てるのではなくWebへ移す

削った情報は、捨てるのではなくWebへ

削るというのは、なくすことではありません。置き場所を変えるだけです。

チラシ(紙) ホームページ
目的 興味を持ってもらう 納得して問い合わせてもらう
前提 読まれない 読む気で見に来ている
情報量 絞る(3つまで) 制限なし
載せるもの 誰の何を解決するか/代表的な実績/価格の目安/担当者の顔/連絡先 全仕様/全事例/全料金/よくある質問/詳しい経歴
判断時間 数秒 数秒〜数分

そして紙面には、「詳しくはこちら」の導線を1つだけ置きます。QRコードでも、検索キーワードの指定でも構いません。

複数の導線を並べると、読者は選べずに何もしません。選択肢は1つが最強です。

紙とネット広告は、組み合わせると効く

チラシ単体で勝負しない、という考え方も重要です。

人は、一度会っただけの人より、3回会った人を信頼します。広告でも同じで、接触回数が増えるほど、内容が同じでも反応率は上がります。

そこで有効なのが、チラシを配ったエリアに、同じデザイン・同じ言葉でネット広告を配信するという組み合わせです。

チラシを見た人がスマホで同じビジュアルを目にすると、「あ、さっきの」と記憶がつながります。1回のチラシが、2回分、3回分の効果に変わります。ボディブローのようなもので、1発では倒れませんが、同じ場所に当たり続けると効いてきます。

配布は「広く1回」より「狭く何度も」

予算が限られているとき、多くの方は「できるだけ広い範囲に1回」配ろうとします。しかし反応が出やすいのは、範囲を思い切って狭くして、月1回を続けるやり方です。

1回目は気づかれません。2回目で「またこれか」と認識され、3回目で「そういえば近所にこんな店があったな」に変わります。

読まれない前提に立てば、当然の結論です。1回で伝わらないなら、回数で補うしかありません。

入稿前のチェックリスト

  • □ 3秒見て、「誰向けの、何の紙か」がわかるか
  • □ 機能・仕様の説明が、紙面の前半を占めていないか
  • □ 仕様は「相手にとっての意味」に翻訳されているか
  • □ 並んでいるのは「言いたいこと」ではなく「知りたいこと」か
  • □ 同じ役割の情報が、4つ以上並んでいないか
  • □ 担当者の顔とプロフィールは入っているか
  • □ 次にとってほしい行動が、1つに絞られているか
  • □ 削った情報の受け皿(Webページ)は用意できているか

まとめ

  • チラシは読まれない前提で作る
  • チラシは玄関、ホームページは家の中
  • 真っ先に削るのは機能・仕様・説明。残すなら「相手にとっての意味」に翻訳する
  • 「伝えたいこと」と「知りたいこと」は違う。並べる順番を組み替える
  • 同じ役割の情報は3つまで。今すぐ不要な情報は後回し
  • ただし「誰がやるのか」は削らない
  • 削った情報はWebへ移し、紙+ネット広告狭く何度もで接触回数を稼ぐ

チラシづくりで難しいのは、実はデザインではありません。何を載せないかを決めることです。

そして、これは自分ではほとんど決められません。自社のことは、どれも大事に見えてしまうからです。だからこそ、削る作業だけは第三者の目を入れる価値があります。

チラシ・パンフレット制作をお手伝いしています

ワードメーカー株式会社では、反応を目的としたチラシ・パンフレットの制作をお手伝いしています。

  • ヒアリングをもとに、載せる情報と載せない情報の整理からお手伝いします
  • 機能や仕様を、お客さまにとっての意味に翻訳するのが私たちの本業です
  • チラシとホームページの役割分担を設計し、受け皿となるページもあわせて制作できます
  • 配布エリアに合わせたMeta広告・Google広告の併用もご提案できます

「情報が多すぎて、どう載せたらいいかわからない」という段階でのご相談も歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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