チラシDMを1,000通配って、問い合わせがゼロだった。
こういう経験をすると、多くの社長は原稿を疑います。「キャッチコピーが弱かったか」「デザインが地味だったか」と。
ですが、実際に中身を検証していくと、原因が別の場所にあるケースが少なくありません。
誰に配ったか。ここで、結果の8割は決まっています。
1,000通配って、反応ゼロだった話
ある業務用機器の販売会社の事例です。
飲食店向けに、厨房設備のメンテナンスを案内するDMを1,000通送りました。原稿は丁寧に作り込み、価格も明示し、事例写真も入れました。
結果は、問い合わせゼロ。
原稿を見直そうという話になりかけたのですが、その前に送付先リストを確認しました。すると、はっきりした偏りが見つかりました。
送付先の大半が、個人経営の小規模な飲食店だったのです。
この会社が扱うメンテナンスは、厨房機器を複数台まとめて保有している店でなければ、費用対効果が合いません。1台か2台で回している個人店にとっては、そもそも必要のないサービスでした。
原稿の問題ではありません。そのチラシを必要としない人に、1,000通届けていたというだけの話です。
どれだけ上質な餌を使っても、魚のいない池に糸を垂らせば釣れません。腕の問題ではなく、場所の問題です。
リストには、絞り込みに使える情報が載っている

では、どう絞るか。
ここで見落とされがちなのが、すでに手元にあるリストに、絞り込みのための情報が含まれているという事実です。
事業所向けのリストであれば、多くの場合こうした情報が入っています。
- 業種
- 従業員規模
- 建物の階数・築年数
- 設立年
- 所在地
先ほどの会社の場合、「席数の多い店舗」「複数店舗を展開している法人」という条件で絞り込むことができました。同じリストのまま、条件を変えただけです。
次に送ったのは600通。件数を減らしたにもかかわらず、問い合わせは発生しました。
母数を減らして、結果が増えた。これがターゲティングの効果です。
配る時期を、需要が生まれる時期に合わせる
もうひとつ、反応率を左右するのが時期です。
お客様が動くのは、困ったときです。困っていないときに届いたチラシは、どんなに良い内容でも読まれずに捨てられます。
- 雨漏り関連 → 梅雨や台風シーズンの前後
- エアコン清掃 → 気温が上がりはじめる時期
- 暖房・給湯関連 → 冷え込みが始まる頃
- 決算・税務関連 → 期末の2〜3か月前
同じ内容、同じ相手でも、届くタイミングが違うだけで結果は変わります。
傘の話に似ています。晴れた日に配られた傘のチラシは邪魔なだけですが、雨が降り出した瞬間なら、同じ紙が救いに見えます。
範囲を狭めたほうが、結果は増える

社長の感覚として、なかなか受け入れにくい部分かもしれません。
「1,000通配って反応がないなら、2,000通配ればいい」
この考え方は、条件が合っていれば正しい。ですが、条件が合っていない相手に配る数を倍にしても、無駄が倍になるだけです。
さらに言えば、配布数を増やすほど印刷費と配布費は確実に増えます。当たらない場所で釣り糸を増やしても、餌代がかさむだけです。
まず条件を絞る。絞った条件で反応が取れることを確認する。そのうえで、同じ条件に合致する範囲を広げていく。
この順番であれば、投資した分がきちんと返ってきます。
チラシ・DMを出す前のチェックリスト

出稿前に、次の5点を確認してください。
- この商品が必要になる条件を、言葉にできているか
- リストの中から、その条件で絞り込めているか
- 絞り込んだ結果、何件残るかを把握しているか
- 配布の時期は、需要が生まれる時期と合っているか
- 原稿は、絞り込んだ相手に向けて書かれているか
リストの絞り込みは、原稿の質も同時に引き上げるということです。
まとめ
- 反応が悪いとき、原因は原稿ではなくリストにあることが多い
- 自社の商品が必要になる条件を、まず言葉にする
- リストに含まれる情報(規模・階数・業種など)で機械的に絞り込む
- 地域で区切るのは簡単だが、条件で区切らなければ無駄が出る
- 配布時期を需要期に合わせる
- 母数を減らしたほうが、結果が増えることは珍しくない
配る前の30分の作業が、印刷費と配布費の数十万円を左右します。
チラシ・DMの設計から制作まで
ワードメーカー株式会社では、販促物の原稿・デザイン制作にあわせて、誰に届けるかの設計からお手伝いしています。
- 商品が必要になる条件の整理と、ターゲットの絞り込み
- 送付先リストの選定・抽出のご相談
- 配布時期の設計
- 絞り込んだ相手に合わせたチラシ・DM原稿の制作
「以前チラシを出したが、反応がなかった」という会社ほど、改善できる余地が残っています。過去に配布した現物をお見せいただければ、どこに原因があったかをお伝えできます。
まずはお問い合わせください。


