チラシを作るとき、多くの企業が最後に次のような案内を入れます。
「今すぐお問い合わせください」
「お電話をお待ちしています」
「無料相談はこちら」
もちろん、すでに強い悩みを抱えている人や、今すぐ依頼先を探している人であれば、そのまま問い合わせてくれることがあります。
しかし、チラシを受け取った人の多くは、まだ問い合わせるほど気持ちが固まっていません。
「少し気になる」
「いつか必要になるかもしれない」
「自分に関係があるかもしれない」
その程度の関心であることが多いのです。
そのような人に、いきなり電話や申し込みを求めるのは、初対面の相手にいきなり契約書を差し出すようなものです。
特に、高額な商品、依頼する機会が少ないサービス、家族との相談が必要なサービスでは、問い合わせまでの間にいくつかの段階が必要です。
今回は、チラシから直接問い合わせを求めるだけでなく、LINE登録や動画視聴などを使って反応率を高める方法を解説します。
- チラシを見た人の多くは「今すぐ客」ではない
- 問い合わせは心理的な負担が大きい
- 最初のゴールを「問い合わせ」から変える
- LINE登録を入口にするメリット
- LINE登録だけをゴールにしてはいけない
- PDFより動画が向いている場合もある
- 動画は立派な映像作品でなくてもよい
- チラシだけでは伝えられる量に限界がある
- QRコードを載せるだけでは読み取られない
- 高額サービスほど段階的な導線が必要
- 問い合わせ前の不安を先回りして解消する
- よくある質問を動画やLINE配信に変える
- チラシとホームページの内容をそろえる
- 問い合わせ方法を一つに限定しない
- 登録後に営業情報ばかり送らない
- チラシの反応を測定する
- 最終的には問い合わせへつなげる
- まとめ
チラシを見た人の多くは「今すぐ客」ではない

チラシを受け取った人は、大きく分けると次の3つの状態に分かれます。
今すぐ必要な人
すでに困りごとが発生しており、依頼先を探している人です。
この人には、電話番号や問い合わせフォームを分かりやすく案内する必要があります。
近いうちに必要になりそうな人
すぐではないものの、数週間後や数か月後に必要になる可能性がある人です。
たとえば、次のような状態です。
- そろそろホームページを見直したい
- 家の片付けを考えている
- 家族の介護について調べ始めた
- 将来的に設備を入れ替えたい
- 子どもの塾を探し始めた
- クリニックの受診先を比較している
この段階では、関心はありますが、まだ電話をするほどではありません。
まだ必要性に気づいていない人
本人は困っていないと思っているものの、チラシを見て初めて問題に気づく人です。
「そういえば、うちも確認した方がよいかもしれない」
と感じても、すぐ問い合わせるとは限りません。
チラシの反応を増やすには、今すぐ客だけでなく、近いうちに必要になる人や、必要性に気づき始めた人も受け止める必要があります。
問い合わせは心理的な負担が大きい
企業側から見ると、問い合わせは簡単な行動に見えます。
電話をかける。
フォームを送る。
相談を申し込む。
しかし、お客様にとっては、問い合わせの前にさまざまな不安があります。
- 営業されるのではないか
- 断りにくくなるのではないか
- 料金が高いのではないか
- まだ相談するほどではない
- 自分のケースでも対応してもらえるのか
- 何を聞かれるか分からない
- 家族や上司に相談していない
問い合わせボタンを押すことは、店の前を通ることではありません。
店内に入り、スタッフに声をかける行動に近いものです。
関心が少しあるだけの人にとっては、心理的なハードルがあります。
そのため、問い合わせよりも負担の小さい行動を用意することが重要です。
最初のゴールを「問い合わせ」から変える

チラシの最終目的が問い合わせや契約であることは変わりません。
ただし、チラシを見た直後のゴールまで、問い合わせにする必要はありません。
最初の行動として、次のような選択肢を用意できます。
- LINEに登録する
- 解説動画を見る
- チェックリストを受け取る
- 料金表を確認する
- 事例集をダウンロードする
- 無料診断を試す
- メール講座に登録する
- よくある質問を見る
- 自分に合うサービスを診断する
これらは、問い合わせよりも心理的な負担が小さい行動です。
階段を一段ずつ上ってもらうイメージです。
一階から五階まで一気に跳んでもらうのではなく、まずは一段目に足をかけてもらいます。
LINE登録を入口にするメリット
チラシからの導線として使いやすいのが、公式LINEです。
LINE登録は、電話や問い合わせフォームよりも気軽に行いやすい傾向があります。
登録後は、次のような情報を案内できます。
- サービスの詳しい説明
- 依頼前に知っておきたいこと
- よくある質問
- 料金の目安
- 実際の事例
- 動画
- 無料相談の案内
- キャンペーン情報
チラシだけでは伝えきれない情報を、登録後に少しずつ届けられます。
紙のチラシは、一度配ったら内容を変更できません。
一方、LINEでは新しい情報を追加できます。
チラシが名刺交換だとすれば、LINE登録は連絡先を交換した状態です。
すぐに契約しなくても、後から必要になったときに思い出してもらえる可能性があります。
LINE登録だけをゴールにしてはいけない
ただし、チラシにLINEのQRコードを載せて、
「公式LINEはこちら」
と書くだけでは、登録する理由が弱くなります。
お客様は、
「なぜ登録する必要があるのか」
を判断できないからです。
LINE登録を増やすには、登録後に何を受け取れるのかを明確にします。
たとえば、次のような案内です。
- 失敗しない業者選びのチェックリスト
- 依頼前に確認したい7つのポイント
- 費用を抑えるための無料動画
- 専門家が解説する基礎知識
- 実際の改善事例集
- 自分でできる簡単診断
- 初めての方向け相談ガイド
「LINEに登録してください」ではなく、
「LINE登録で、〇〇を受け取れます」
と伝える必要があります。
登録は目的ではありません。
お客様にとって役立つ情報を受け取るための手段です。
PDFより動画が向いている場合もある
LINE登録後に渡す特典として、PDF資料がよく使われます。
PDFには、保存しやすく、後から見返しやすいメリットがあります。
一方で、文章を読むことが苦手な人や、忙しい人には、動画の方が見てもらいやすいことがあります。
特に次のようなサービスでは、動画が有効です。
- 説明に専門知識が必要なサービス
- 依頼前の不安が大きいサービス
- 人柄や対応姿勢が重視されるサービス
- 高額なサービス
- 家族や社内で検討するサービス
- サービス内容が文章だけでは分かりにくいもの
たとえば、次のような動画を用意できます。
「依頼前に確認したい3つのポイント」
「費用が決まる仕組みを5分で解説」
「初めて利用する方へ、相談から完了までの流れ」
「失敗しない会社選びの基準」
動画は、文章よりも情報量を増やせるだけではありません。
話している人の表情、声、話し方も伝えられます。
どの会社に依頼するか迷っている人にとって、担当者の人柄は重要な判断材料です。
動画は立派な映像作品でなくてもよい
動画を使うと聞くと、
「プロに撮影してもらわなければならない」
「きれいな会社紹介動画が必要だ」
と考えるかもしれません。
しかし、チラシから案内する動画は、必ずしも大がかりな映像である必要はありません。
スマートフォンで撮影した、3分から10分程度の解説動画でも活用できます。
大切なのは、映像の豪華さよりも内容です。
- 誰に向けた動画なのか
- 何を知ることができるのか
- 見た後にどのような不安が減るのか
- 次に何をしてほしいのか
を明確にします。
映画のような映像を作る必要はありません。
お客様が迷っている道に、分かりやすい案内板を立てることが目的です。
チラシだけでは伝えられる量に限界がある
チラシの紙面には限りがあります。
情報を詰め込みすぎると、文字が小さくなり、何を伝えたいのか分からなくなります。
特にサービス内容が複雑な場合、次の情報をすべてチラシに載せようとしがちです。
- サービスの特徴
- 料金
- 対応エリア
- 利用の流れ
- 実績
- お客様の声
- よくある質問
- 他社との違い
- スタッフ紹介
- 会社情報
すべてを載せると、チラシが説明書のようになってしまいます。
チラシの役割は、すべてを説明することではありません。
続きを知りたいと思ってもらうことです。
映画の予告編が、最初から最後まで物語を説明しないのと同じです。
チラシでは、最も重要な悩みと解決策を伝え、詳しい内容は動画やホームページへ案内します。
QRコードを載せるだけでは読み取られない
チラシにQRコードを載せれば、自然に読み取ってもらえるわけではありません。
QRコードの近くには、次の3つを記載します。
読み取る理由
「無料解説動画はこちら」
「料金の目安を確認できます」
「事例集を無料で受け取れます」
読み取った後に起きること
「LINEが開きます」
「3分の解説動画をご覧いただけます」
「入力不要ですぐ確認できます」
負担が少ないこと
「登録無料」
「相談しなくても大丈夫です」
「営業電話はいたしません」
QRコードは扉です。
扉の向こうに何があるか分からなければ、開けてもらえません。
読み取った後に得られるものを、具体的に伝える必要があります。
高額サービスほど段階的な導線が必要

次のようなサービスは、チラシを見てすぐに申し込まれにくい傾向があります。
- ホームページ制作
- リフォーム
- 相続相談
- 遺品整理
- 生前整理
- 採用支援
- 法人向けコンサルティング
- 高額な設備
- 自費診療
- 学習塾やスクール
- 介護関連サービス
これらは、料金が高いだけでなく、失敗したくない気持ちが強いサービスです。
また、本人だけで決められず、家族、経営者、上司などへの相談が必要な場合もあります。
そのため、次のように段階を分けます。
- チラシを見る
- LINEに登録する
- 動画や事例を見る
- 料金やサービス内容を確認する
- 家族や社内で相談する
- 質問を送る
- 正式に問い合わせる
一度のチラシですべてを決めてもらうのではなく、判断に必要な材料を順番に渡します。
問い合わせ前の不安を先回りして解消する
LINEや動画で届ける情報は、会社が伝えたい内容だけで決めてはいけません。
お客様が問い合わせ前に不安に感じることを優先します。
たとえば、次のような内容です。
- 料金はいくらくらいかかるのか
- 見積もり後に断ってもよいのか
- 相談したら営業されるのか
- どのような人が対応するのか
- 自分のケースでも依頼できるのか
- どのくらいの期間がかかるのか
- 何を準備すればよいのか
- 遠方でも対応できるのか
- 他社との違いは何か
問い合わせが来ない理由は、サービスに興味がないからとは限りません。
分からないことが多く、動けないだけかもしれません。
霧の中では、目的地が近くても前に進めません。
お客様の前にある霧を、情報によって少しずつ晴らす必要があります。
よくある質問を動画やLINE配信に変える
お客様から繰り返し聞かれる質問は、そのままLINE配信や動画のテーマになります。
たとえば、次のような質問です。
- 料金はどのように決まりますか
- 相談だけでも大丈夫ですか
- 見積もりは無料ですか
- どの地域まで対応していますか
- 土日でも対応できますか
- 依頼前に準備するものはありますか
- 他社との違いは何ですか
- どのような事例がありますか
営業担当者が毎回同じ説明をしている場合は、その説明を動画にしておくと効率化できます。
お客様は自分の都合のよい時間に確認でき、会社側は同じ説明を何度も繰り返す必要がありません。
動画は、24時間働いてくれる説明担当者になります。
チラシとホームページの内容をそろえる
チラシで興味を持った人が、会社名をGoogleで検索することもあります。
そのとき、チラシとホームページで伝えている内容が違うと、不安を与えてしまいます。
たとえば、チラシでは、
「小規模事業者専門」
と書いているのに、ホームページでは大企業の事例ばかり掲載されていたら、自分に合う会社なのか分かりません。
また、チラシに掲載したキャンペーンや無料特典が、ホームページに載っていなければ、情報が正しいのか不安になります。
次の内容はそろえておきます。
- サービス名
- 対象者
- キャッチコピー
- 料金
- 特典
- 申し込み方法
- 対応エリア
- 会社の強み
チラシ、LINE、動画、ホームページが別々のことを話すのではなく、一つの接客チームとして連携することが重要です。
問い合わせ方法を一つに限定しない
お客様によって、使いやすい連絡方法は異なります。
電話で直接相談したい人もいれば、最初は文章で質問したい人もいます。
可能であれば、次のような複数の方法を用意します。
- 電話
- 問い合わせフォーム
- LINE
- メール
- 予約フォーム
ただし、すべてを同じ大きさで並べると、どれを選べばよいか迷ってしまいます。
そこで、主な導線と補助的な導線を分けます。
たとえば、
「まずはLINEで無料動画をご覧ください」
を主な案内にして、
「お急ぎの方はお電話ください」
を補助的に掲載します。
今すぐ相談したい人と、もう少し情報がほしい人の両方を受け止められます。
登録後に営業情報ばかり送らない
LINE登録をしてもらった後、すぐに営業案内ばかり送ると、ブロックされる可能性があります。
登録者が求めているのは、役立つ情報です。
たとえば、次のような順番で届けます。
1通目:登録特典
約束していた動画やチェックリストを案内します。
2通目:よくある失敗
サービス選びで気をつけたいポイントを伝えます。
3通目:判断基準
依頼先を選ぶときの基準を解説します。
4通目:事例
実際にどのような相談があり、どう解決したのかを紹介します。
5通目:相談案内
相談したい人へ、問い合わせ方法を案内します。
先に情報を渡し、信頼をつくってから相談を案内します。
毎回商品を勧める店員よりも、まず選び方を教えてくれる店員の方が信頼されやすいのと同じです。
チラシの反応を測定する
LINEや動画を活用するメリットは、反応を測定しやすくなることです。
電話だけを案内している場合、チラシを見たものの電話しなかった人の反応は分かりません。
LINE登録や動画視聴を用意すると、次の数字を確認できます。
- チラシの配布枚数
- QRコードの読み取り数
- LINE登録者数
- 動画視聴数
- 動画の視聴時間
- 質問の件数
- 問い合わせ件数
- 契約件数
たとえば、QRコードは読み取られているのにLINE登録が少ない場合、登録画面や特典の説明に問題があるかもしれません。
LINE登録は多いのに問い合わせがない場合、登録後の案内が不足している可能性があります。
チラシは、配って終わりではありません。
どこまで進み、どこで止まったかを確認することで改善できます。
最終的には問い合わせへつなげる
いきなり問い合わせを求めないからといって、問い合わせを案内しなくてよいわけではありません。
情報を届けるだけで終わると、興味を持った人が次に何をすればよいか分かりません。
動画やLINE配信の最後には、具体的な行動を案内します。
- 気になる点はLINEでご質問ください
- 無料相談をご希望の方はこちら
- 写真を送っていただければ概算をご案内します
- まずは現在のお悩みをお聞かせください
- お見積もりをご希望の方はこちら
相談の方法だけでなく、
「どのような状態になったら相談すればよいか」
も伝えると分かりやすくなります。
たとえば、
「まだ依頼するか決まっていない段階でもご相談いただけます」
「他社と比較中の方も問題ありません」
「費用の目安を知りたいだけでも大丈夫です」
と案内すると、相談のハードルを下げられます。
まとめ
チラシを見た人すべてが、今すぐ問い合わせたい状態とは限りません。
いきなり問い合わせを求めるのではなく、
「まずは詳しい情報を見てみませんか」
という一段低い入口を用意してください。
その小さな一歩が、後の問い合わせや契約につながります。
ワードメーカー株式会社では、チラシの原稿・デザイン制作だけでなく、チラシからLINE、動画、ホームページへつなげる集客導線の設計も行っています。
- チラシを配っても問い合わせが来ない
- QRコードを載せているが読み取られない
- LINE登録後に何を送ればよいか分からない
- 無料動画の内容を考えたい
- チラシとホームページの内容をそろえたい
- 高額サービスの問い合わせを増やしたい
このようなお悩みがございましたら、ワードメーカー株式会社までご相談ください。


